洪顕益氏「トランプ氏は交渉を決意…原子力潜水艦承認は快挙」
洪顕益氏「トランプ氏は交渉を決意…原子力潜水艦承認は快挙」
洪顕益元国立外交院長がKBS第1ラジオ「電撃時事」に出演し、最近行われた米韓首脳会談に関する分析を発表した。2025年10月30日の放送で、洪元院長はドナルド・トランプ米大統領の訪韓結果と米韓間の合意内容について、詳細な意見を述べた。特に彼は、トランプ大統領が交渉を妥結しようとする意志を持って訪韓したと見られ、結果的に満足できるとは言えないが成功した交渉だったと評価した。洪元院長は特に、韓国の原子力推進潜水艦導入に対する米国の承認を大きな成果として挙げた。これは、大韓民国の安全保障能力を強化する上で重要な契機になると展望される。
今回の米韓首脳会談は、トランプ米大統領がAPEC首脳会議への参加を機に大韓民国を国賓訪問して実現した。李在明大韓民国大統領はトランプ大統領にムクゲ大勲章を授与し、両国間の強固な同盟関係を再確認した。両国首脳は会談を通じて、経済、安全保障など様々な分野で協力を強化することで合意し、特に対米投資ファンドの組成に合意することで、実質的な経済協力の基盤を構築した。
米韓両国は今回の首脳会談を通じて、総額3500億ドル規模の対米投資ファンドを組成することで合意した。このファンドは、2000億ドルの現金投資と1500億ドル規模の造船業協力で構成される。現金投資の場合、年間投資上限を200億ドルに設定し、投資規模を安定的に管理する計画だ。また、対米投資ファンドから発生する収益は、米韓両国が5:5の割合で分けることで合意し、公正な利益配分を保証するようにした。今回の大規模投資ファンドの組成は、米国の製造業復興と大韓民国の経済成長の両方に貢献すると期待される。特に造船業協力は、両国間の技術交流と共同研究開発を促進し、相乗効果を生み出すと予想される。
一方、外交分野では、趙賢外交部長官が9月に北京を訪問し、王毅中国外交部長と会談を行った。この席では、APEC首脳会議を機に習近平中国主席の訪韓計画が重点的に議論されたと予想される。これは、韓半島周辺情勢の安定のための外交的努力の一環として解釈できる。また、トランプ米大統領が過去に半導体と医薬品について、自動車よりも高い関税率を適用する可能性があると述べたことがあり、今後の米国の貿易政策の変化に対する懸念も提起されている。ジョセフ・ユン駐米臨時代理大使は、来月慶州で開催されるAPEC首脳会議で米韓首脳が会うと明らかにし、追加的な両国間の協議が行われる可能性を示唆した。
これらの外交的努力と経済協力強化は、大韓民国が北東アジア地域でバランスの取れた外交関係を維持し、経済的繁栄を追求する上で重要な役割を果たすと見られる。特に洪顕益元院長が言及した原子力推進潜水艦導入の承認は、大韓民国の安全保障能力を一層強化することに貢献すると予想され、これは域内安定のための肯定的なシグナルとして解釈できる。しかし、トランプ米大統領の保護貿易主義的な政策基調と米中間の貿易摩擦などは、依然として韓国経済に不確実性をもたらす可能性があるという点を看過してはならないだろう。
